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分岐ナラティブの書き方: インタラクティブストーリー執筆ガイド

読者の選択で変化する分岐ストーリーの書き方を解説。構造設計、選択肢の作り方、変数管理など実践的なテクニックを紹介します。

分岐ナラティブは、読者やプレイヤーの選択によって物語が変化するストーリーテリングの形式です。ゲームブック、ビジュアルノベル、インタラクティブフィクションなど、様々な媒体で使われています。

分岐ナラティブの基本

分岐ナラティブとは

読者が選択を行い、その選択によって:

  • 物語の展開が変わる
  • 異なるエンディングに到達する
  • キャラクターとの関係が変化する

線形ストーリーとの違い

線形ストーリー

  • 一本道の展開
  • 作者が完全にコントロール
  • 読者は受け手

分岐ナラティブ

  • 複数の可能性
  • 読者が共同作者に
  • 選択が物語に影響

分岐構造のパターン

ブランチング・ツリー

選択のたびに分岐が増える:

    開始
    /  \
   A    B
  /\    /\
 1  2  3  4

特徴

  • エンディングが多数
  • コンテンツ量が指数関数的に増加
  • 各ルートの体験が独自

課題

  • 制作コストが高い
  • 管理が複雑

ボトルネック構造

分岐した後、重要なポイントで合流:

開始 → A → 合流点 → B → 終了
    ↘      ↗     ↘     ↗
       C           D

特徴

  • 管理しやすい
  • 重要なシーンを全員が体験
  • エンディング数を制御

課題

  • 選択の影響が限定的に感じることも

並行パス構造

複数のルートが並走:

ルートA: A1 → A2 → A3
ルートB: B1 → B2 → B3
(途中で行き来可能)

特徴

  • 大きく異なる体験を提供
  • 再プレイ価値が高い
  • バランスが取りやすい

ループ構造

失敗すると前に戻る:

開始 → 選択 → 失敗 → 開始に戻る

       成功 → 次へ

特徴

  • タイムループものに最適
  • 学習要素を含む
  • ゲーム的な面白さ

選択肢の設計

良い選択肢の条件

意味のある違い

  • 選択によって実際に結果が変わる
  • 偽の選択を避ける

バランスの取れた魅力

  • どちらにも選びたくなる理由
  • 明らかな「正解」を作らない

キャラクター表現

  • 選択でプレイヤーキャラの性格が出る
  • ロールプレイの余地

結果の予測可能性

  • ある程度結果が想像できる
  • ただし、時には意外な展開も

避けるべき選択肢

意味のない選択

  • どちらを選んでも同じ結果
  • 読者をがっかりさせる

極端な二択

  • 「死ぬ」vs「生きる」
  • 片方を選ぶ理由がない

情報不足の選択

  • 判断材料がない
  • 運試しになってしまう

変数とフラグ管理

変数の種類

好感度

  • キャラクターとの関係値
  • 選択によって増減
  • エンディング条件に影響

ステータス

  • 勇気、知性などの能力値
  • 選択肢の解放条件
  • 判定に使用

フラグ

  • 特定のイベントを経験したかどうか
  • ON/OFFの単純な状態
  • 後の展開に影響

管理のコツ

ドキュメント化

  • 全変数のリスト
  • 各選択の影響
  • 条件分岐の一覧

テスト計画

  • 全パスの確認
  • 変数の整合性チェック
  • エッジケースの検証

執筆テクニック

視点の選択

第二人称(「あなた」)

  • プレイヤーの没入感
  • インタラクティブフィクションの定番

第一人称

  • 主人公の個性を出せる
  • 感情移入しやすい

第三人称

  • 客観的な視点
  • 複数キャラの視点切り替え

テキストの書き方

適度な長さ

  • 長すぎると読み飛ばされる
  • 短すぎると味気ない
  • パラグラフは200-400字程度

選択前の情報

  • 選択に必要な情報を提供
  • 状況を明確に

選択後のリアクション

  • 選択の結果を示す
  • 感情的なフィードバック

伏線と回収

早期の選択が後に影響

  • 長期的な結果
  • 読者の選択を重みづける
  • 驚きと納得感

キャラクターの記憶

  • NPCが過去の選択を覚えている
  • 一貫した反応
  • 世界の実在感

構造の設計ツール

アナログ手法

フローチャート

  • 紙に分岐を描く
  • 全体像を把握

インデックスカード

  • 各シーンを1枚に
  • 並べ替えて構造を検討

デジタルツール

専用ソフト

  • Twine:分岐を視覚的に編集
  • Multic:ノードグラフで設計
  • Miro/Mural:コラボレーション

スプレッドシート

  • 変数管理
  • 条件分岐の一覧
  • フラグの追跡

テストと品質管理

プレイテスト

全パスの確認

  • すべての選択肢を試す
  • デッドエンドがないか
  • 矛盾がないか

外部テスター

  • 新鮮な目で体験
  • 分かりにくい箇所の発見
  • バランスのフィードバック

よくあるバグ

  • 到達不能なコンテンツ:誰も見られないシーン
  • 変数の不整合:条件が正しく機能しない
  • 無限ループ:脱出できない状態
  • 文脈の矛盾:前の選択と合わない記述

Multicで分岐ナラティブを

Multicのノードグラフシステムは、分岐ナラティブの設計に最適です:

  • 視覚的な分岐設計:ノードを繋げて構造を作成
  • リアルタイムコラボ:チームで同時編集
  • 変数管理:選択の影響を追跡
  • AIアシスト:シーンのイラスト生成

複雑な分岐構造も直感的に管理でき、コーディング不要でインタラクティブストーリーを作成できます。

読者を物語の共同作者にする分岐ナラティブで、新しいストーリーテリングの可能性を探求しましょう。


関連: 選択型アドベンチャーの作り方ビジュアルノベルの作り方